不安になったときの対処法<敏感すぎるあなたへ>
急に不安になってドキドキしてしまう。
不安障害などと診断されて心療内科に通っている。
そのような悩みを抱えているかたはたくさんいますよね。
実はわたしも10年程前にパニック障害と診断されました。
それから酷い時はレジも並べないほどだったです。
しかしパニック症状に慣れてきたり、認知行動療法や運動を取り入れたりして現在ではだいぶ楽になっています。
わたしは心理的に効果がありそうなあらゆる本を読んできたました。
その中でも特によかった本「敏感すぎるあなたへ」(クラウス・ベルンハルト著)をご紹介します。
眼球を左右に動かす
「敏感すぎるあなたへ」の中で特に良いと思った方法のひとつが、「眼球を左右に動かす」です。
実際に本の中でそう書いてあるわけではありません。
こんな感じで書いてあります。
- 目を閉じる
- 左からカートに乗ったテレビが入ってくるのを想像する
- そのテレビが左右にサーっと動く様子を想像する
- 良いと思うところで止める
- テレビのスイッチを入れ、不安になっている場面を映し出す
- そのテレビを中央、さらに左側に移動する
左側に移動する際には、画面は不安な様子から違うシーンに変わっているらしい。
そのシーンは右にある時の不安なシーンよりポジティブなことが多い。
大まかですが以上のような内容です。
実際やってみた効果
実際にやってみて、左側に動いたテレビの内容が全く違うものになることはなかったです。
しかし、右側のような不安な気持ではありません。
ずっと不安が下がっている感じ。
どうしてなのでしょう。
これは確かなことではありませんが、トラウマなどの治療で行われる「EMDR」という手法と似ていることがわかったからです。
トラウマを思い出しながら、眼球を左右に動かす治療法のようです。
それと似ていないでしょうか。
想像の中でカートを左右に動かすといっても、実際に眼球が動いちゃうなあと思っていたんですよ。
それでEMDRの手法に似ていると思ったんです。
もし本当にEMDRを意識した治療法なら、確かに効果があるのは納得できるでしょう。
10センテンス法
10センテンス法は、10の「こうだったらいいなあ」という文章を書いてそれをリアルに想像する方法です。
たとえばこんな感じ。
- 娘と銀座まで特急電車に乗ってデパートに行くのは楽しいし、リラックスする。
- クラウンでドライブするのが毎日のスッキリするし楽しい。
- 毎日スッキリ目覚めて、意欲に満ちている
すぐにできることよりも、今はまだ現実的でないことが良いそうです。
ハードルを少し上げる感じです。
特急電車に乗るのは、パニック障害の人にとってすごくハードルが高いんです。
わたしは日々イキイキと過ごしていますが、特急電車は旦那などがいないとまだハードルが高いです。
5感で想像する
これらの「こうだったらいいな」という10センテンスを、日替わりで想像していきます。
できれば寝る前。
寝る前の方が効果があるそうです。
その時に重要なのは、5感のそれぞれのチャンネルごとに想像すること。
まずは「視覚」で感じる。
電車に入る。
ドアが閉まる。
動く、など。
そして「聴覚」。
電車の音、自分たちが話す声、周りの声・・・
それに味覚や触覚もあわせると良いそうです。
味覚はペットボトルからお水をじっくり味わってみる。
5分から20分ぐらい試みます。
ちなみに日中やってもよいそうで、やればやるほど効果があると書いてありました。
効果
10センテンス法の効果です。
テレビを左右に動かすは実践していたのですが、この10センテンス法は現時点ではまだ1週間です。
しかし効果を確実に感じるんです。
ネガティブなことをあまり考えなくなりますし、不安な状況に行ったときの気分がだいぶ違います。
「そんなの思い過ごしだ」そう思うかもしれません。
ですが、わたしはパニック歴10年でかなりいろいろ情報収集してきました。
これは続ければ効果があるなと感じます。
脳を変える
「敏感すぎるあなたへ」の中で述べられている方法は、「脳のシナプスをつくる」ということです。
不安だとどうしてもネガティブなことを考えますよね。
それはしょうがないことです。
そうすると、不安を感じるシナプスが強化されてネガティブなことばかりアンテナが反応することになります。
そこはそうですよね。
10センテンス法は、自分が実現したい状況を5感を総動員して想像します。
そしてポジティブなシナプスを新たに構築していく。
そうすると普段から自然とネガティブなことを考えることが減る、というわけです。
脳の構造自体が変わったんですから。
暴露療法は古い
「敏感すぎるあなたへ」の中で、暴露療法は不安を強化するだけだと述べています。
不安な状況にあえてつっこむという療法です。
慣れるためにそれをしても、さらに不安が強化されるだけだそうです。
実際に暴露療法が間違っているかどうかはわかりません。
しかし、散々暴露療法を行ったわたしから言うと、
ちっともその状況に対する不安はなくならないんです。
それについてずっと、「なぜだろう」と思っていました。
ですからこの本で、10センテンス法をはわたしのような人にとっては試してみる価値は大いにあると思っています。
まとめ
「敏感すぎるあなたへ」で述べられている方法は、すぐに家でできる内容です。
ひとつの方法として、取り入れてみてはいかがでしょうか。